二日前、仕事中にインターホン。
出てみると、母親から電話らしい。すぐ連絡ほしいとのこと。
絶対いい話ではない。不安が胸をよぎる。
急いで職員室に戻り、携帯を確認すると妻からメール。父の姉が倒れて、病院へ搬送、心臓マッサージの最中だと。
急いで母親に連絡とろうとするが、どうやって電話をかけたらいいかまったく分からない。 なんとか連絡をとると、今すぐ病院にこれるか?とのこと。 すぐに管理職に了解をもらい、病院へ。
でも、間に合わなかった。 急性の心不全だった。 68歳の若さだった。
おばちゃんは35年前に旦那さんを病気でなくし、女手ひとつで2人の息子を育てた。
2人とも僕にとってはすごく尊敬のできる兄貴。
長男は1級建築士の資格をとり、設計事務所を開業している。
次男は営業で成績を上げ、今や車販売会社の支店長をしている。
2人の兄貴の顔をみると、僕も涙が止まらなかった。
病気で療養していてだんだん弱ってきているなら覚悟もできる。
でも、この前までぴんぴんして、しかも楽しみにしていたトルコ旅行から帰ってきた次の日にもうこの世にいない。
まだおばちゃんが死んでしまったという実感がわいてこない。
また玄関を開けて入ってくるような気がする。
昨日の夜は今までの感謝の気持ちをこめて一緒に過ごさせてもらった。
泣いて過ごすのではなく、兄貴2人と、父とで大笑いしながら過ごした。
息子も本当にかわいがってもらった。おばちゃんの思い出を聞いてみると、「やさしくしてもらったの覚えてるよ」と言っていた。
出棺のとき、息子を抱えて最後のお別れを言いに行くと、なんだか分かったようで大声で泣き始めた。
僕も涙が止まらなかった。
本当にスケールの大きいおばちゃんだった。
本当に偉大なおばちゃんだった。
いつもどしっと構えていて安心できるおばちゃんだった。
絶対、点のとられないゴールキーパーがついているようだった。
大好きな大好きなおばちゃん。
長い間おつかれさまでした。
やさしさをありがとう。
今は、僕のおじいちゃん、おばあちゃん、そしてずっと会いたかったおっちゃんと再開して、ビールを笑いながら飲んでることでしょう。
ほんまにいままでありがとう そして さよなら。